<2917>「ものと、声をたたいてさ」

 あなたの底にいる、、

 ひとつのかたちは、

 まだ声も生まれていない、、

 ただふくらむだけ、、

 おい、おいと、

 一音一音に揺られて、、

 まともに目覚めてくるだけ、、

 これ、

 かわいたらどこに行くのだろう、、

 どこへ、

 またそれは放られて、

 あたしと同じような、

 姿になってくるのだろう、、

 

 あれは感心のなかにいる、、

 私はしずかに、

 からだのながれに任せていき、、

 どこか、

 しらないところへ生まれ出す、、

 しらないところから、

 どこか順番に生まれ出す、、

 ながれて、

 また顔を出している、、

 ここからさらに、

 もっと北の方へ、

 顔を出していく、、

 あなたにはしらない、、

 私の方向や、

 気温のことなども、、

 簡単に、流れ込んで、、

 私は大きくなっている、、

 どこ、どこ、

 私は大きくなっている、、

 ものから生まれて、

 順番にはたらいて、、

 あなたは、

 今そこの景色のなかにいるのに、

 私は戸惑い、、

 私はひらき、、

 ひとつの通行をはじめる、、

 

 あたしがその先でさ、、

 もっと声をたたいてさ、、

 どんどん低くなる、、

 どんどんほうけてくるのを、、

 まっすぐに見ているのをだよ、、

 あなたは感じる、

 あなたはその大層な響きを、、

 そこに感じる、、

 そこにからまって、、

 あたしのいぶきの、、

 ものとものとがさかれている、、

 ひとつのかたまりの、

 そのさなかにいる、、

 あたしはかぶさって、

 ものがしらずにふるえてきている・・・