<2905>「あたしの水は幻想時を共有する」

 あたしの水のことをね、、

 ことばにあてていく、

 からだするとね、

 緊張して、

 一本の線になるんだ、、

 あなたがうたい、

 しずかなからだの線の隣に、

 また、

 あたしが流れてきても、、

 あなたはそれを見ていない、、

 からだがはじまるまで、

 それそのものを見ていない、、

 

 私は束ねる、、

 みのひとつひとつから生まれ、、

 しずかにふくらみ、、

 豊富になっていくものから、

 いくつかをとり、

 いくつかをはなし、、

 またさらにそとがわへ、

 そとからいらぬことごとへ、

 事象へ、

 私がひびわれていくのを、

 しずかにみて、

 からだとかさねる、

 さびしい距離、

 さびしい無感、、

 あなたは現実の場所にはじまって、、

 ところどころころがる、

 ところどころ生まれる、、

 生まれたばかりでまだあつい、、

 あたしは暗い穴、、

 穴から液が湧出してくる、、

 あれがのめたらいいのにね、、

 あなたのその必死の眼、、

 あたしもそのなかに落っこってしまいそう、、

 あなたの不思議な眼、

 私は時空をきいている、、

 からだからすればなに、

 からだからきこえるとすれば、なに、と、、

 ひとつ、

 ひとつの存在の量が、

 つぶやいている、、

 

 幻想時を共有すること、

 透明に重なること、、

 まむかいに流れる、、

 からだの針のリズムに、

 存在が、

 少しずつ合わさってゆくこと、、

 あたしはかたい、

 かたいかたい成分を、、

 しずかに、

 ひそかに曲がるように、

 しかもいくらかの強度は保たれるように、

 作っていた・・・