<2816>「歓迎の瞳、健康のこわさ」

 考えうるかぎりもっとも近く、

 肌まで接近していた、

 そしてその穴の、

 もっと底まで、、

 あなたの手から漏れたことは、

 浸透していく、、

 あなた、ひらいて、、

 私には不明の、

 複数の、色が映り、、

 私は静かに先へ行く、、

 このあいだに、

 呼吸が、、

 順にきこえ、、

 あなたは存在として膨らんでいく、、

 

 ねえ、

 あなた見えない、、

 まだはなたれて、、

 すべてがほどかれたままで、

 謎で、、

 すべてほうりかけているの、、

 きこえる、、

 あなたは先にいる、、

 すこしずつ、、

 あなたは自身の形状を変えてゆく、、

 ゆっくり動いていく、、

 またその膜のなかに、、

 潜っていくのもまた、、

 過去の、

 液たちであるから、、

 あたしはゆっくりと、

 その視線を迎えます、、

 なにや身体の変容、

 別の人間を、

 順番に迎えています、、

 

 あなたには、

 歓迎の瞳の色がないんですか、、

 どうでしょう、、

 あたしは底に落ちよう、落ちようとする、

 現実の表面から、剥がれよう、剥がれようとする、、

 あなた順番に、、

 あなたは振動に、

 まったく、、

 ひとりこの心地のなかに来て、、

 増えて、

 膨らんでしまって、、

 たったいちにんの、

 健康のこわさ、

 健康の強さ、、

 あたしは死ぬほどではないと思いながら、、

 ここから足を外したら、

 死ぬかもしれないという緊張を、常に持ちながら、

 ながれのなかに出る、

 つめたかったり、ちょうど心地良かったりする、

 しずかな一本の線に出る・・・