<2809>「言語は、皮膚から剥がれた訳ではない」

 あるならば、

 それを渡してください、、

 もらってしまうと、

 なんということも出来ないものを、、

 いまあなたの手により、

 静かに渡してください、、

 私は構えています、

 全く、なかの水です、、

 完全な浮き上がりです、

 あたしはまたここに潜ってください、、

 たれか息した、、

 知らないですけれども、、

 あたしは底深く、手をついて、、

 身体を作ります、、

 

 折り畳みがいくつになる、、

 からだに近いの、

 私はいくつになる、、

 数えていられるか、、

 これは畳んだ末、

 時間がなくなって、、

 なんども私のところにあらわれてくる、、

 私は続く、

 この真赤な空間に、、

 私はすっかり混ぜてしまう、、

 ああ、

 また泡がひとり、

 またまた泡がひとり、、

 ずっと、

 ずっとその先まで浮かんでいくことで、、

 私は語り、、

 私は、

 言語が自分のものではない、、

 言語は、

 皮膚から剥がれた訳ではない、、

 刻印され、

 抜きがたくなった訳ではない、

 しかしどこか私の中で、

 層を作っていて、、

 それを器官と言うことはできない、、

 それを舐めていくことはできない、、

 

 だから、

 ただあたたまる身体に対し、、

 あたしは膜を成す、、

 それは自在に関係をなす、、

 ああ、

 今あらわれてくれると、、

 私は嬉しいも悲しいもない、、

 ね、

 なんでかなかにすんでいるね、、

 水がよく通るのを、

 あなたの目も、

 私の目も 眺める、、

 ああ、空気、

 ただ、空気、、

 私はここから立ちのぼる熱に混ざる・・・