<2801>「お前には私が映らないのか」

 お前にはこの声もいくつかの伝い、、

 お前は、

 どこでこの声を構成した、、

 しらぬまに、

 材料を集めて、、

 今喉を通うのはあたしだけではない、、

 ずっと古い記憶が、

 また、

 私のなかで鳴る、、

 私は、

 それに対して冷めているのではない、

 見つめる距離が変わっている、、

 あたしはゆっくりと見ている、、

 

 おそらく、

 あなたといて、

 はしゃぐのは僅か数秒に過ぎないであろうこと、、

 あなたの奥から、

 伝わってくる声に、振るえて、

 また顔を見る、、

 あたりまえの、

 本当にあたりまえの人間であること、

 そこへの着地から、

 何かを始めるのだろうか、、

 あたしは、

 そんなに好きか、と言われれば、

 困惑して、

 黙ってしまうだけの存在であると思う、、

 去っていく背中を、

 どこか遠いもののように見つめるものとして、

 あるのだと思う、、

 ねえ、

 あなたもただの人間じゃないか、、

 その、

 ただの人間であるという箇所に、

 ひとつの小さい拒否が潜む、、

 あたしは、内部が、、

 じりじりと言い出すのをきく、、

 映像が、

 やや灰色がかるのを見る、、

 

 あたしが見ていたのは、、

 この内景なのか、、

 他者が疑問として、

 私の前に立つ、、

 お前には、

 私が映らないのか、と、、

 私は汗をかく、、

 私は自分の水をまた拾い、

 のみこんでいるだけなのだろうか、

 そして、

 他の人はそうでないのだろうか、、

 あぶないところを渡る、、

 そんなつもりもなく、

 それには夢心地がいるのだろうか、

 正気がいるのだろうか・・・