<2310>「ものを知る」

 ものにさわると、

 そのまま、

 しずかになり、

 生まれ得て、、

 ここがどこであるかを知る、、

 私はもののなかを探る、

 ひとつひとつの姿で、、

 どこまでも重く、、

 どこまでも平らな物事の、なかで、、

 どこまでも平静を保ち、、

 今はっきりと前へ、

 知っている身体へ、、

 あなたはあたりまえに入る、、

 

 その場所に出ているなら、

 あたしは次から次へと入るから、、

 かなり長い間、ひらいていて、、

 私はそこに潜るからさ、と、、

 ひとつふたつ声をかけ、、

 私は流れる、

 流れたいだけ流れて、、

 今と同じ身体になっている、、

 あとからあとから出てきて、

 今と同じになり、

 私はまたこれに似た身体を探す、、

 ひとつはどこから来た、

 この流れは、、

 この生まれはどこから来た、

 私は叫ぶ、、

 全部が、声、、

 全部が、身体のなか、、

 ことをそこに揺らし、、

 私は見つめる、、

 このさわぎをしずかに見つめる、、

 ひたすら長くなり、

 やや、そこで驚いている、、

 どこからもつちの、

 その熱の流れ、を、

 ひっぱってくる、、

 

 ものが入る、

 うん、

 次々にものが入る、、

 うん、うん、

 そうだね、

 たったこれだけの響きから、、

 あなたはどこと、

 ここへつなぎ、

 ここは溢れる、

 存分に、

 また、

 溢れたいだけ溢れている、、

 あたりがまた、止んだ、

 ぱたりと、止んだ、、

 私は知っている、

 違う人間があるのを、知っている・・・