<2764>「あなた、冷たくて、おいしいねえ」

 そうだなあ、

 あたしは、、

 ものの内部へと声をあつめて、

 いちいち点検しているような、

 そんな身体ではなくなった、、

 むしろ形を、、

 形らしくして、

 その皮膚と同じになろうとしている、、

 あたしはその姿のままで眠る人、

 その姿のままで起きる人、、

 あたしは小気味よくなろうとしている、、

 調子に乗らずに、、

 わたしは一音一音を、

 飲もうとおもっている、、

 

 ああ、

 土はつめたいねえ、、

 あたしもそのなかの方で寝ていいかな、、

 からだもなぜか徐々に溶けてしまいそうだよ、、

 あなたひとつひとつ見てね、、

 うん、

 私は存在しない、、

 うん、

 なんていう音だろうね、、

 私は、

 そのときの声の、

 いつもより低くなるのが、好きだよ、、

 土みたいな感じだ、、

 私は上の方の風景に向かって、

 ぽっと粒を吐いているよ、、

 それは音もなく空気のなかにまぶされるでしょう、、

 あたしは受け取る、、

 あたしはまだ太陽のなかにいる、、

 あなたが生まれたことを知りながら、、

 私は気温を通路だと思っているらしい、、

 どこへでもつながろうか、、

 歩いたこと、、

 からだここで剥がれたの、、

 なんという時間の経過、

 なんといううごめき、

 おいしいねえ、

 あなた、おいしいねえ、、

 こんなに冷たくして・・・

 

 からだつめたいよ、、

 あなたのヒはどこ、、

 ああ、ねえ、、

 私の内臓まで、その、

 私は存在しない、という、

 響きが届いたよ、

 それがヒだよ、、

 あの回転するひとつの時刻がさ、

 それだよ、、

 あたしもなかへどうぞ、、

 こんなに、

 風の中は自由なのにねえ・・・