<2747>「誰」

 私は、

 本当に分からないことと、

 分かるのに分からないとすることとの両方をもって、

 怪物になろうとしている、

 

 何かがおそろしいほど可能になる私を、

 幼時の私は、

 「これは私じゃない」

 と言う、

 私は、

 その響きのなかで静かに生きる。