<2744>「剥がれてひらく遅い時間」

 まださわいでいる、、

 あたしは見て、

 手を乗せ、、

 そこから膨らむようにする、、

 からだは見て、

 からだは重たいか、どうか、、

 からだのなかの線という線が、

 上手く、集まって、、

 わたしを運んでいるのか、

 わたしが運んでいるのか、

 ちょうど分からない場所へ、、

 あなた招待した、、

 あなた微笑んだ、

 わたしにはいくつものまどい、、

 しかし、人間が、

 信号を受けて、、

 あちこちに転げること、、

 

 かたちとあなたの情緒との関係、、

 かたちのなかへぐいといれろという教え、、

 私は振舞い、

 自己の揺る、そのさまを、、

 ただひたすらに眺めている、

 あたしは遊びほうけているうち、

 遊びなどない場所へ、

 しずかに入ってしまったようだ、、

 この人間の、

 回転の、、

 ものものしい音、、

 あなたが語りをなす、、

 あなたの時間が入ってくる、、

 私はしばらく鈍る、、

 この生活圏のなかに、

 簡単に染み込んできた時間を見つめ、

 鈍麻する、、

 しばらくして、

 固有のときが浮上してきて、、

 あたしは、

 すずしいと一言ついている、、

 

 だれが粘り、、

 はがれたところからも遅い液が、

 じらり、

 じらり、、

 と顔を覗かせるとき、、

 あ、

 あたしの身につまった時間のリアリティはこれだ、、

 あたしは深部で、

 遅いことが必要だ、、

 あなたのからだのなかに混じり、、

 それをきくことも、、

 あたしはなにかを訊いているのではない、、

 あなたの液のながれを確かめるのだ、、

 あなたがここに生まれ、

 やがて剥がれること、、

 そのときいくらか遅い時間がひらかれてくる・・・