<2714>「熱のなかではじまれ、お前の泥」

 おいお前の身体から先に外れろ、、

 わたしていけ、

 あちこちからさわげ、、

 でて、、

 ものとものとの愉快さ、

 あなたはなかに入れ、、

 なかに入って溶けてしまえ、

 溶けたままはじまるあたり、、

 はじまるあたりのヒのよばい、、

 よんでくる、、

 あたしはいくつもいくつもよんでくる、、

 ついている、、

 わけもわからないままついている、

 はこんでいる、

 からだなどないのに、、

 ここに放つ熱を、、熱を・・・

 

 あたしはしずかに焼け焦げて、、

 まだ卵でもないのに、、

 歓喜して、

 しずかに走り出して、、

 また一量の風、

 からだの世界、

 あなたは表面にいて、

 なにとはなく、

 見つめている世界、、

 時間にただあらわれて、、

 ものがめくれてくる世界、

 どうぞ、

 どうぞあなたの、

 その体温の内部、、

 からだばかり生まれるところへ、

 あたしは、どうぞ、、

 どうぞと、

 あたりまえにふくらんでははじまる、、

 その彼方にはじまる、

 やぶれてはふくらむ、、

 やぶれたところばかりでもいけない、

 しかし時折穴をアけてくれよ、と、、

 あなたが言う、

 私は応える、、

 私はこたえる可能性としてのヒ、、

 もえたつヒ、

 からだばかりながれていくヒ・・・

 

 はしのほうからたつヒ、、

 あなたは投げつけるのじゃない、

 押し潰すのでもないのよ、、

 ねえながれながれながれ、、

 あたしはこの泥の歩みを、

 しんとするひややかさを、

 底のあたたかさを、

 承知して、

 まえへ、

 見えないほどゆっくりと、生きて、

 身体を掴まえたい・・・