<2652>「さなぎの中から」

 ひとつまゆをくれ、、

 ひとつ、まゆをつくれ、、

 私は、

 何かを見通したのでないまま、、

 さなぎになり、、

 内部を全て溶かしてしまった、、

 おおうものは沈黙であったか、

 擬装した、軽やかさであったか、、

 私は、

 途方もない年月を掛けて、

 全く別の場所へ来てしまった、

 一歩も動いていないのに、、

 私は、

 徐々に言葉が、

 外界の空気と一致し始めるのを見た、、

 

 あたしには、

 ここの呼吸が、なにか、、

 受け入れやすいもののように思う、、

 あらゆる日を立てて、

 印を生むこと、、

 あまり今はさびしくない、、

 縁と、

 なぜ重なるのかが分からない、縁と、、

 関係を深くすることを選ぶ、、

 その動きがあったから、

 なぜかは分からないけどまじわった、ということの、

 外にはなにもないような気がした、、

 

 私は治療をしています、

 方法もなにも分からないまま、治療を、、

 まず私個人の問題を解決する、

 そこからしか、

 社会のなかに言葉を、

 てらいなく浸透させていく術は始まらないのですから、

 と思いました、、

 私のひとつひとつの発話が、、

 はっきりとつまめる身体の肉のようになるには、

 そこから行くしか、、

 無根拠な、

 空元気を、

 うっとうしさをまくのではなく、、

 私と居たことで、

 身体が前向きになったと、

 人が気がつくかつかないかぐらいの、、

 そういう静かな明るさを持ちたい、

 それは、

 そこに深い理由などあるのではなく、

 その方が格好良いと思ったからなのです、、

 そういう大人に憧れ始めたからなのです、

 私も、そんな、

 駆け引きやなにか、

 そんなつまらないものはいらないから、、

 人の良い部分を、

 てらいなく静かに見つめる、

 ひとつの目になりたいと思うのです・・・