ふいに私の立っている場所が真白に見えた、、
あなたは当たり前の流れから、
随分遠いところに来たな、、
うん、
それもそうだ、しかし、
何もかもを犠牲にし、と言われると、、
それはどうも違うのです、
と言いたくなる、、
私はそれらに何の現実感もない、、
だから捨てたのではなく、
持つということにリアリティがないのです、
と言いたくなる、、
別々の過去は、
私のなかで、どう折り畳まっているのだろう、、
私はその過去のそれぞれに、
長い息を通す、、
あの駅前に、
遊びに行った回数は、
一体どのくらいになるのだろう、、
数えていたらおもしろかったろうか、
しかしそれは今思うことだ、、
同じ場所に行き、
なにかをここに置いてきたのだ、
と感じる人間は、
実際に何を置いてきたのでしょう、、
様々なものが附着するまえの身体でしょうか、、
しかし附着物の多彩な身体は不満ではない、、
あなたは元気ですね、、
あたしはこんなに元気で、、
力の限り、
駆け回りたいという、小学生のような衝動を覚える、、
なにか、過去、
上手く操れていなかったものが、、
少しずつ上手く扱えるようになること、
喜びとしてはそれで十分だ、という気がする、、
私は演技的に明るく振舞ったり、
おどけたりということを、
随分やめてきたな、と思う、
それは、
あたしのなかにある、、
人もあたしも肌の粟立つ部分と、
静かに付き合うことが、出来始めたから、、
あまりおどけてごまかしている必要もないのですから、、
あたしはだから日常生活の中へ入り、
ひとつひとつの声の散らばりを、
この、
さしはさまる真白の光を頼りに、ここに、
どんどんと集めています、、
光はその仕事を果たすと、、
次々に私の姿のなかへと回収されていきます、、
裏側の、
管の集まりがよく見えて、、
私は、機関だ、、
そこで活動してみようと思う・・・