<2640>「自然過程としか、思えない何かです」

 水が静かに、一点を打っています、

 あたしはそれを見つめるだけです、、

 何か思うかしら、、

 私も粒となって、

 この一列に参加する、、

 私は身体のなかに線をのばしていきます、、

 この管は役に立ちます、

 この管の音は聞こえないのに、

 私の、音はどこ、、

 

 私は、自分の存在を確かめるためだけに、

 小さく咳払いをします、、

 確かめるというのは少し違いますね、

 存在を疑っていないのですから、

 少しずつ、

 身体を使うことが、

 自分とひとつになることを感じるのでした、、

 ヘリゲルが、

 弓術を頼りにするならば、

 私はバットです、

 私はダッシュです、、

 ねえ、

 この循環のなかにいると、

 時々訳の分からない、

 迷路に入った気持ちがしませんか、

 これは、

 少しも合理的な説明が付かないことで、

 あなたは、

 弓から、、

 なんども手を離していって、しまいそうになりますね、、

 あたしもまだ、未熟なので、

 真に迫ってくる時間はあの時間なのです、、

 しかし、一方で、

 興味を持っているか、いないか、、

 それが、一切関係のなくなる場所へ、、

 一歩ずつ、

 知らぬ間に、、

 しずかに入っていくことこそを、、

 感じもするのですよね、

 

 だから、

 私は無関心になったのではないと、

 次の瞬間には、別の作業に入っていく自分を見て、

 昨晩ふと、

 確信したところでした、、

 移動がスムースになった、だけなのです、、

 あの、

 名人伝のエンディングというものは、

 私にはギャグにも、

 桁外れの偉人度合いを示す、ひとつのエピソードにも、

 もう思えないのです、、

 あれは、自然過程としか思えない、何かです、、

 いつもいつもさわっているものは、

 時々、

 これが何か分からなくなることがあります、だから、

 あれはこの線の見事な延長なのでした・・・