<2634>「物もひとつも声を聴かない場所で」

 あたしがまだ知らぬ場に、

 徐々に肌をたくわえはじめていることを、

 確かめることができる、

 きっとそのような場所として、

 ここはあったのでしょう、、

 あなたはすっかりここに揃って、、

 少しずつ息を増やしはじめている、、

 その速度のなかにいます、、

 あたしはひたすら、

 この速度のなかにいるのでした、、

 どこか遠くから、

 付け加わる、、

 ひとつの声も、、

 この隙間に染みて、、

 長い時間をかける、、

 

 あたしは意識を失ったのではない、、

 ここにただ、

 あらわれたいだけ、あらわれているだけなんだ、、

 しかしからだは浮かび、、

 私はその一点へ、

 徐々に徐々に潜る、、

 そこには何もない、

 沈黙する空間だけがあり、、

 私は声もない、

 物を聴かない、、

 存在がない、、

 そこから、

 ただの運動を見つける、、

 あたしはどこの道を通ってきたのか、

 おそらく、はっきりとは知らない、、

 しかし形は、、

 箇所々々の痕跡を、

 しっかりと身につけて、、

 ここにただ、

 漏れたいだけ、漏れているということだ、、

 うん、

 たしかな肌だな、、

 たしかなことの回転だ、、

 お前はそれを掴み、

 全くただの肌という、、

 私はどこからも見る、、

 

 ながい、

 運動の先に、、

 ものがはじけて、

 私は揺する、、

 私はものを揺する、、

 あなたは中、、

 あなたはその液の中、、

 私が見るのは、なか、、

 そんな揺れのなかまで潜って、、

 ひとつひとつを確かめうる、

 あなたがありました、、

 記憶がありました、、

 触れます・・・