<2639>「贈るものがない」

 あたしは明るく応えるだろう、、

 それが、

 間に合わせであることを知りながら、、

 あなたはそこに現れないだろう、

 どこにあなたはある、、

 わたしは、戸惑った、

 戸惑った、ふりをしたあと、

 また戸惑った、、

 私は、反応する機械、、

 からだの動きを見つめて、

 どこか遠い、

 どこか遠い、と、、

 あなたもどこまでも、か、

 個人を内化しましたね、、

 わたしたちは沈黙する、、

 わたしたちは、、

 

 そこに見えても、

 私には、

 贈るものが、なにも、

 なんにもないのだと思いました、、

 あらゆる場で、

 快活にする、

 それが、拒絶だと、、

 言われれば、

 私は、

 沈黙する、、

 あたしは果たして、

 しかし、

 どうして応えないの、という、

 明示的、暗示的な、問いかけが、

 疑いが、溜まると、、

 しんどくなるのではないかしら、

 私は、

 ひとりでいても、まったく構わないんです、、

 それで全く自足している訳ですが、

 どうしてひとりでいるの、と問われれば、

 何故話の中に入らないの、と問われれば、、

 揺れてしまえるし、、

 それが溜まれば、

 簡単に参ってしまえるのです、、

 

 それは私が、

 また幼い頃と繋ぎ直されるからでしょうか、、

 水のそばで、

 水の、その、小さな、、

 音の連なりのそばで、

 個人の世界を見事に、

 内に内に建設し始めた、、

 あの頃に、

 また触れ直すからでしょうか、、

 あのとき、

 通りかかった人がいて、

 私は、やはり、、

 話すべき何物をも、

 持ち合わせていなかった、

 あそこからずっと、と思う、、