<2609>「この底から湯気が出て」

 まだそのヒの、複数のありかたに

 あなたは次々と放り込まれて、

 私は、知らない、と言う、、

 からだが、知らない、と言う、

 このはたで、、

 私は、ただの皮一枚として、

 ここに立った、、

 ここにはただの皮一枚しかない、、

 あたしには軽やかさしかない、

 あたしはそこここでまわる、、

 どこかしらないところまで、

 おなじように生き、、

 液のひとつは、また、ひとりだ、、

 

 あたしは穴に存在するのかもしれない、、

 このなかで、

 反響する、

 音の大きさというのも僅かなところで、、

 あたしは皮を剥いで、、

 しずかに眠ってみるのかもしれない、、

 どこか、

 しれないとおくから、、

 あなたの光線のいちいちが届き、、

 わたしはかげにかくれる、

 流れてくる水を追い、

 呼吸を少しだけ深くする、、

 この底にあなたはいない、

 あなたはこの場所に、

 振動としてあるだけ、なのだけれど、、

 私は一切を確認して、

 ここに、

 からだを振って着いただけ、なのだけれど、、

 道のゆきかた、、

 またあたらしく粒が立つ様子、、

 わたしはヒがくれない、、

 こころの先に出た、、

 道を確かめるあなたのその、

 仕草へ出た、、

 からだとて丁寧に、冷えて、、

 あなたの方向の先へ、、

 あたしは応えて、

 まともに出た、、

 

 出たものをひろう、、

 すでで、

 からだから湯気が出る、、

 あたしは遠のく、、

 この歩の先に生まれ、

 少し遠のく、、

 あなたはどこへこの、

 回転をくれたのだろう、、

 私はしらないまま、

 これへ、ふれる、、

 ひとつのからだのなりたちとして、

 これへ、ふれる、、

 また、よろこんでいる・・・