<2629>「透明へ向けて挨拶をする」

 今か、今か、と、、

 この、

 数えうるもののなかを、、

 探り、

 あたしは出てくる、、

 身体は、どこか違う、、

 あなたが、ここまで確かに生まれてくるとは、

 私も、思っていなかった、、

 私は、それぞれの印を、、

 ここに見つめ、、

 また、この皮膚のなかに埋め込んでゆく、、

 はたらき、、

 そのもののクリアーな、、

 ものの、なかへ、

 顔を入れて、、

 あたしは、

 透明へ向かって挨拶をする、、

 

 だんだん、なにか、、

 身体の、勢いになって、

 ここに乗るものが、、

 次から、次へと、来る、、

 あたしが誘ったの、、

 あたしはその、

 奥を閉じて、、

 先の方で、

 へらへらと笑うばかりだった、、

 あなたもそれを見ていたろう、、

 私はそういう回転なんだよ、

 だから次々に泡立つだろう、、

 泡立って、去り、、

 無感の、白い場所へ、帰って来る、、

 ここは、

 どこの声も代表していない、

 沈黙を、旨とする、

 私の皮膚の延長です、、

 そうすると、

 あたしは

 内に火としてあばれる身体そのものでもあった、、

 こんなに簡単に、

 どこからも出てくるものでもあった、、

 そのこと、、

 どこから含んでもいい、、

 あたしは声をあげ、

 一部分、溶けて、

 また皮膚を、延長させる、、

 

 あたしは内の声が壁に当たる、

 そのさまを、

 ひとつ、またひとつと確かめ、、

 そこで生まれてまいりました、、

 え、いや、、

 だれの声ですか、、

 ここにまじわろうとする、、

 あたしはどこか遠くを踏み、

 射程を、少し、ひろげる・・・