<2621>「灰の身体、声の秘密」

 あたしはその日を尽くして、

 ことごとく、

 灰にしてしまって、、

 そのかろやか、

 ひとつひとつが先に浮かび、

 平面を撫で、

 なんで、

 そんなに、さびしい表情で、

 先へ、先へ行く、、

 あたしはあなたの風とも生きているのに、

 どうして、

 こうもさびしくて、

 ことごとく、使い尽くして、

 灰になって、

 ただ流れるのだろう、、

 

 あたしは現実に少しずつ手を入れる、、

 あたしはどこかへ行く、

 少しずつ、

 からだが、新しい物を、たくわえて、、

 わたしは重くなって、、

 あなたのところへ、

 飛んではいかなくなって、

 違う身体になって、

 歩いて、

 しずかに、

 挨拶を繰り返して、、

 それ以上の深さには、

 応答できなくて、

 申し訳ない、申し訳ないとなるよ、、

 私はこれがなにからくるのか、

 探りに行くよ、、

 まったく日常が、

 平気で可能であるおかげで、

 呼吸が、雲が、、

 まったく可能であるおかげで、

 私はおりていくよ、、

 その水はいくらも静止していたの、

 うん、、

 ことばがとおる隙を残して、

 そこにひとりでとどまっていたの、、

 

 そこにひとつの声をしたよ、、

 私はとどまって、、

 しずかにからだがあたたまることによって、、

 私は、肌の中に、、

 あなたを住まわせて、

 それで、声で、遊んでいるよ、、

 ながくそのこえのひみつに、

 かかわっているよ、、

 あたしは電気に通う、、

 あなたの声のゆらぎを、、

 また含んでいる、

 これはひらかれた道、、

 かようかたち、

 あたしはしずかにとけはじめて・・・