<2934>「管がある、記憶がつながる」

 あまりに簡単に、

 からだがひらいてしまう世界で、

 ひとつのさびしさとともに、、

 あたしは、

 ただの空間を行く、

 ただ行く、、

 私はまだひそかに、

 からだに集まっているけれど、

 私は声を、

 順番にきいたままで、、

 それぞれの景色の延長へ、

 それぞれの物事に、

 はっきりと当たりながら、、

 からだがうまく集まれる、、

 

 あたしからして、、

 ただつながっているだけで、

 管から、

 あなたの生活や、

 記憶にかかわるところが、

 随時、

 育っているのを見ます、、

 それはなかに入り、

 しらない記憶の形をして、

 しばらくとどまります、、

 しばらく透明になります、、

 それはよく揉まれ、、

 ひとつの熱の姿になったあと、

 あたしの肌に落ち、

 よく記憶になります、、

 あとどれくらい、

 これは記憶になるだろうか、、

 あたしは外へ走ります、、

 記憶は後景にしりぞいて、、

 あたしは、

 この辺りとひとつの姿になり、、

 しずかに動きます、、

 しずかに流れています、、

 ええ、ただ、、

 身も葉も青い、

 全ての景観に、

 内自、あたしは育ちます、、

 

 おまえがここに存在すると決めたこと、、

 存在からこたえが返ってくること、

 あたしから先へ来ること、、

 どれも、、

 ひとつの記憶のなかで、

 穏やかにはじまることだ、、

 だれかの手のなかに、

 すすんではじまることなんだ、、

 ながれがふえるまま、、

 からだがはいかいするまま、、

 あたしの身体の粒が吐かれて、、

 しらない土地に、

 記憶を生むまで・・・