<2515>「覗け、全部出てみろ」

 あたしたちのトオンだ、、

 ここからなにもなく、

 なにげもなく出て、

 人の脇を通る、

 それぞれのトオンだ、、

 ただこちらを向いて、

 あなたは駆けてください、、

 ものがいくつもきこえる、

 この場所へ、

 次々に、駆けてくださいと、、

 あなたは言えた、

 あなたは言うことが可能となった、、

 もののヒのなかを、

 順にころげるものなのかも、

 順に確かめて、

 あなたは居た、、

 

 私は膨らみのなかに居た、

 声がしたから、

 順に手でさぐって、、

 私はひとつひとつをつなぐから、、

 ぼうとそこに立っていなさい、

 また無感で浮かびなさい、、

 私はあたたまってゆく、、

 この振動に、たくわえられてゆく、

 そんなものであり得、

 そんなものからヒが出る、、

 からだなんて全部出てみろ、、

 ただ液であってみろ、、

 あたしはぞわぞわとした、

 ぞわぞわとして、

 はて、それがなにだろうとかけなおしてもみた、、

 はっきりとある、、

 あなたは、そこに、はっきりとある、、

 驚いたことに、

 跡を見留めて、

 私は、そこに、潜ることでもある、、

 流れを乗せて、

 駆けることでもある、、

 おう覗け、

 覗く、覗く、覗く・・・

 

 今順次見えているもの、、

 はたと音がやみ、

 からだを無条件にたたくもの、、

 労働、

 かわいた音が続くこと、

 生まれること、、

 興奮が、内に入ること、、

 あつめること、

 集中していること、

 ことば、

 ことばはまた泡になり、労働、、

 しかし動き、、

 しかし水の通路、、

 しかしざんじ、ヒのたまのあと、あとのなか・・・