<2291>「遠方からの声」

 なにがここに居させるのかを、

 あたしは、はっきりとは分からないままだったが、、

 順に順に、

 そうして、はたされた姿のまま、

 こちらの方向へ来た、、

 うん、うん、、

 なにか、しごく、あたりまえな、、

 もののひのなかに、、

 出たのだという気がする、

 あたしは身体を持ち、

 それぞれのその、音のなかへ、

 出て来たのだという心地する、、

 ね、うん、

 そこらへんを掴まえておくれよ、、

 私は分かるからさ、

 

 私は潜り、

 それぞれの映像を見るのです、、

 あ、

 今の身体に相当するものが、

 いくらか、激しい流れを持っている、、

 これには、驚いたらいいのだろうか、

 どうだろうか、、

 私はここで膨らみ、、

 そのあなたの行方を、

 ひとつぶで確かめる、、

 始まりを確かに見てみたい、、

 何故かは分からないのだけれども、、

 現実のなかで、かたまって、

 意地でも動こうとしない、、

 あの日の小さな腰の、

 そのなかへ、

 私も少し混じってみたい、、

 そんなことを考えます、

 考えてみます、、

 

 長い月日から、

 そっと生まれてきた訳ではなく、 

 私は姿をそのままに持ち、、

 声をいくらも巡らせるのです、、

 それはどこの声を採った、

 私は通過する、

 訳も分からずに、、

 はあ、あたたかい、

 ものがどこにでも見える、、

 あたしは何度も触れていられる、、

 この流れのなかに帰っていられる、

 しらぬあいだに水の、、

 そのまた水の、

 なかを約束したとき、、

 人々が来て、そのなかを、、

 非常に当たり前な身振りで通過するとき、

 私は声を大きくする、、

 この幅のために身体を、太くする、、

 あ、きこえる、、

 身体の為の音がそこに、続いてきこえる・・・