<2243>「男が、時間の中に立っている」

 あたしはその視線に紛れて、、

 いまや、

 簡単に生きている、

 生活というのはなんでもないものだ、

 現実で、

 現実の言葉を話そうとして、

 まったく沈黙してしまう、、

 微笑みで、沈黙してしまう、

 私には生活がある、

 しかし、

 その流れのなかで、

 生きているものごとの、、

 音の、

 頼りとは一体、、

 

 男が、時間のなかに立っている、、

 このまま立っていても、

 当然人間は変化する、、

 でも、

 ずっと変わらないっていう、気がするでしょう、

 そうなんですよ、、

 私はどこに行きたいのかも分からない、、

 小さな頃にとおった、

 あたりまえの小道がある、、

 知っている店がある、

 それらは当たり前に閉じる、、

 だんだんくさや花が多くなる、、

 私は呼吸をする、

 しばらくその時間に立ってみている、、

 そうだ、

 呼吸も、生も、、

 なんでもないものではないのだが、、

 確かにそう感じさせる、何かもある、、

 ずっとあたしは零の人になりたかった、、

 あそこで、

 ひとり列から外れて、、

 道の中であたたまっていたころから、、

 

 雨がふっている、、

 雨がふっていて、

 男がひとり立っている、、

 時間のなかで、

 まわりの現実を忘れて、、

 より、うん、より、、

 文字に近づいたな、

 例えば過去の時間と、

 会うことは嬉しい、、

 しかし、妙に落ち着いている、、

 この時間はなんだ、

 と思って、、

 静かにさびしくなることがある、、

 私は、、

 歩道や、

 人々の声のなかに、、

 上手く身体を溶かして行こうとする、、

 あなたも、そうする、、?