<2223>「黒と黒」

 星がひとつ消え、宇宙の微笑みが大きくなる。

 私は瓦礫粒のなかに声を見出し、

 その微笑みを了解する。

 ひとつ、

 あ、

 瓦礫のなかに私の笑みがある。

 崩壊のなかにしずかな太陽の暖かさがある、

 皮膚にだけ声はきこえる。

 私は砂粒からそれを招ぶ、、

 それは応える。

 私はその微笑みの光線のなかにいて、

 静かに黒くなる。