<2081>「光の中の燃焼、砂と風」

 ゆるやかだな、

 ア、

 こんなふうに時刻へ向けて、

 体温をしていると、、

 ア、

 簡単にこの風景へ生まれ出て来たのだ、

 ということが分かる、

 なにげない、

 これだけ呆気ない、、

 すべての喧騒から去ったあとの、

 静かな部屋に来ても、

 まだ終わりじゃない、、

 まだなにも終わりじゃない、、

 人間が燃えている、

 人間の姿形をして、、

 

 一場の夢という言葉の響きをきいて、

 あなたは甘美なものを想像しますか、、

 私はだが、

 甘美さもない、

 厳しさもない、、

 本当にただ、現実が、、

 現実から剥がれたときの、

 空白的な在り方を想うだけです、、

 ア、

 こんな通路を生きて過ぎたのだろうか、、

 私は回転して、、

 分からないまま、

 じっとこの作業のなかに控えている、、

 とんでもないことだ、、

 身体が通路を抜けてくるというのは、、

 それ自体がとんでもないことなんだ、、

 私は駅から駅を使うでしょう、、

 なれた場所に出ますね、

 そこは光なんです、

 エ、

 どこまでも光なんです、

 そのなかに紛れて私は、、

 ア、

 ここが当たり前にあって、

 光の中に紛れるだなんて、、

 こんな嬉しいことがあるだろうかと、、

 言うんです、、

 

 身体も出来てきたでしょう、

 それに驚くことはありません、、

 驚くことはありませんが、

 しかしなんだろうな、、

 あたしは水のなかに静かに潜り、、

 このヒや、うたいなんかが、

 妙に全部くぐもってしまうのを、、

 ぼうっとした気分で眺めていますよ、、

 あたしが育ち、

 この砂や風を含んで、、

 あらたに立ち上がってきたことを、、

 僅かの振動でも知れる人々を・・・