<2061>「時刻に誕生する多さ」

 私がその時刻に誕生すると、、

 身体は跳ねて、

 どこまでも新しく、、

 一切を確かめているのが分かる、、

 一切を呼吸して、

 そこで生きているのが分かる、、

 ハ、

 知らず知らずここへ来たな、、

 またあなたの響きの内側に、

 身体は集められ、、

 静かな物音をききながら、、

 生まれている、、

 どこから来た事物の多さだろう、、

 と、

 ひとりつぶやいているものがいる、、

 

 あたしはこの火の高さにまっすぐやってきている、、

 そうなのだ、、

 増えた時刻をひたすらにききながら、、

 ここに集まるもの、

 ここから駆けるものの集合が、、

 今にひらめく、、

 ア、

 ハ、

 よく手からそのようなものをこぼすことができた、、

 なにを知り、

 なにに浮かびながら、、

 私は時刻をさぐる、、

 この物事のえいを確かめるのだ、、

 私はそれらの方途を知り、

 まっすぐに確かめながら、、

 身体はそこらへ浮かんでいくのが、

 今やはっきりと見える、、

 ここに来て笑い、

 ここに来て泣いている、、

 数々のものが、

 今にまっすぐに集まってきていて、

 ここにきこえ出すのだ、、

 

 なにだ、、

 はたを確かめて、、

 私はここから静かに火に戻るとでも言うのか、、

 この声のありさまがきこえるか、、

 私のその奥にある、

 はてしない渦が、、

 どこかからきこえてでもいるのだろうか、、

 ひとつの時刻を知り、、

 そのなかでふるえて、、

 徐々にあたらしくなっているものとして、、

 今あなたの姿はそこにあるのだろう、、

 何事だ、という身振りで、

 事態を眺めながら、、

 ここに振動を寄越すのだろうが、、

 あたしはものの中央に立ち、

 もののざわめきに身体を合わせ、、

 静かに回り、開始する・・・