<2002>「時間から剥がれる肌」

 身体のなかから、トオンが、

 順に、順に、来る訳だけれども、、

 私は毎時、その隙間に、視線を呉れて、、

 熱の、溜まりを作っていく、、

 あなたが過ごすその点の位置は無限、、

 どこまでも流れていこう、、

 あなたは無限の音がする場所で、生まれている、、

 あたしは裸足になり、、

 この地のなかに吸い込まれていくものだと、、

 静かに告げている、

 あたしは華やかな暗闇のなかに歩を置いたぞ、、

 どこだろう、、

 ひそかな、声の連続、、

 しかし、重なる、生きている、、

 次々に打つ、

 私は輪になる、、

 身体の音が、その輪を通る、ひろがる、、

 時間から一枚、

 肌が剥がれている、、

 

 そのさまは忘時、、

 あたしは亜熱帯の、広場に、、

 ホウけながら出てきた、、

 私は、踊る人を見ている、

 駆けていく人を見ている、、

 この、ホウけた時刻が、

 各々のなかにばらけて、、

 変容し、、

 広場には、

 華やかな暗闇だけが残る、、

 私はそこに向けて何かを想うのだけれど、、

 熱が、生きている音が、

 遠くからきこえるだけである、、

 ぼやけてきこえるだけである、

 

 なにかが、より、奥の方で溶け始めるようになったぞ、、

 私は、また、無感に近づいたのだろうか、、

 そんなことはないだろうが、、

 私は道を辿る、

 この呼吸がどこへでも漏れて行くこと、、

 私は不明のなかに手をつけて、、

 熱はここでしたか、と言い、、

 静かに目を覚ます、

 私は記憶のなかに浮かんでいるのではないのかもしれませんね、、

 私はこのなかで人間の声をきいているのでもないのかもしれない、

 次々に泡が、、

 私が置いてきた泡が、、

 種々の仕方ではじける、

 時間は揺るやかで、あたたかい、、

 なにだ、、

 この僅かな呼吸から、、

 身体の道が生まれている、、

 姿はひどく小さい、

 これはあとに残るぞ、、

 私が辿りに来る、ここを来る、、

 あなたの印をまっすぐに、見ている、、