<2041>「姿がする、気分がする」

 道に立っている人が、、

 なにか、、

 鉛のようなものを落として、

 静かに笑んでいた、、

 私は、この光景を、、

 フィルムにしたはずだと思うが、、

 ここを記憶したところで、

 それがどうなるというものでもなかった、、

 ある当たり前の時日に、

 私は滑り出ている、、

 なんだ、

 わずかな声がする、、

 人が過ぎたばかり、

 わずかに姿がする、

 

 あの、痕跡に、、

 静かに触れて、

 ん、

 触れたところで、

 なんともないように思う、、

 が、、

 それは粒がまだ立ち始めたばかりだったからなんだ、、

 ア、来た、、

 来たよ、

 あなたわずかな声を、どのようにして、、

 そこに残しておいたのでしょう、

 マ、

 しずかな地点に、

 そっくりきこえて、、

 私はいた、

 私はその物事のなかにいた、、

 ア、

 粒が吸われる、、

 あなたどうやって、

 そこに私を保存するのでしょうか、、

 こわいけれど、、

 私はそれを見ていたいという気がする、、

 その時刻の中でふるえて、、

 次々に増えるのを、

 ただ見ていたいという気がする、、

 

 身体のなかにいくらもある水に、

 ソ、

 と浮かび、、

 ア、これは、、

 誰かが静かに夢を見ようとして、

 それで出来たものではない、、

 という気がした、

 異なろう、異なろうとして、、

 ついにこんなところまで、、

 水を持つように、なったという、、

 その事実の集まりなんだ、

 という、

 ひとりの気分がここにはしている、、

 ア、ソう、、

 からだはここにあったんだね・・・