<2027>「滲んだ線の熱を見た」

 その細いもののただなかに生まれて、私は、、

 過ぎてくるひとつひとつの音を、、

 じと、と、染み込ませるようにして、、

 あなたは肌が、ずっと、

 水に入り眠る頃まで、、

 じりと、じりと寄って来る、

 今のこの時刻はどこなのだ、、

 私は笑いながら、

 この空間に流れるままの物事に、

 非常に接近する、、

 いまあなたはそのもののえにしを見つめ、、

 手でも触ってみる、、

 ん?

 なかで、この場で、沈思か、

 いや、

 沈黙した生き方か、どうか、、

 私には分からない、、

 私はホウと叫び、

 静かにこのものの印のなかへ、

 入ろうと思う、、

 

 お前がそうして声を、泡のように立てたあと、、

 私は束になり、、

 そしてはらはらと流れ、

 規模を増す、、

 さあ、あなたが見ているものの全体を、、

 こちらへ、真っすぐに続けてください、、

 と、印は垂らす、、

 私はただきこえている、このものごとのなかへ、、

 手を、

 手を探り入れていて、、

 ここはなぜこんなに沈黙して、

 ただあたたかいのか、、

 まるで不明だという気がする、、

 はたの人が生きたな、

 私はその細い線から、、

 静かに、

 自分でも分からないものを、

 渡し続けている、、

 ア、ア、渡し続けている、、

 

 私は空無のなかでほとんど眠り、生まれ、、

 そこから滲んだものによる線を、

 まっすぐに見ている、、

 まっすぐにそのほうけのなかに当たり、

 直接住み、、

 いままたその優しさのなかで熱を増やしていく、、

 なにだ、

 なにだな、、

 ここは静かでなにも根拠がないように見えても、、

 それがただの熱だということ、

 それがただの不思議のすさまじさだということを、、

 静かに知りながら、、

 このもののなかに印を当てた、、

 、いまいちりょうの声がしたな、、

 あ、あ、私は線を見た・・・