<2021>「悲しい人は燃える」

 あなたは悲しいですか、

 私はその無言の時間に付き合っていた、、

 いえ、分かりません、、

 私は仕事をしているだけです、

 あなたが仕事をしているだけというとき、

 その響きは、悲しいというより、、

 あ、無感が、

 ここまで来たのだな、という感じがするんです、、

 あなた、燃えますか、、

 私の火には温度がない、

 温度がないものが、

 このようにして生きるのを、

 淡々と見つめている、、

 あなたは喜びを持っていますね、

 明けたのに、

 喜ばないでいられるものですか、、

 でもそれはどこにも見せない、

 見せないですね、、

 あなたはよく底の方まで届いた声を持った、

 まっすぐに出てください、、

 

 あなたは零ですか、

 零度から、、

 反響板へ、全体を当てて、、

 なんだか、また、

 ここに生まれ直している、、

 ア、生きていて、、

 私はそのなかを覗く、、

 私は天才ではない、

 私は道のなかに染みていく形を取ったものです、

 静かな道にふれている嬉しさと、

 静かな道にふれている底の無さを、、

 ここで把握するものです、

 私は悲しいのでしょうか、、

 何もないこの光景というのは、

 さびしいのでしょうか、、

 用意していた、

 あたらしいあなたの姿に、

 エ、まっすぐさわってください、

 私は、地球の表面に座って、

 この道を眺めています、、

 

 宇宙には火がありますか、

 私は黙っています、、

 私はこの小時、小宇宙のなかへ入って、

 静かに眠っていることにします、、

 あなたもこの表情を見て、

 悲しいとは思わない気がする、、

 ただ、火のなかで、

 いつまでも揺さぶられているという気がする、、

 こちらへさして、

 エ、向かってください、、

 あなたが見つめているものの、ひとつひとつが、、

 ここの線を、火にします、、

 内火の音がきこえますか、

 私は、燃えていますか、、