<1956>「感の在り方」

 あ、挟まるんだな、これは、

 どこの道を通ったのかは分からないんだけれども、

 過ぎて、およそ、

 このはたに生まれた、、

 片方から、宇宙が来て、、

 なにだ、ひとり、晴れて、、

 その目論見のなかにいる、

 なにと、ひとつ揺れて、、

 あなたはここの隙間、

 あなたはここでの過ごし方、

 あれ、そばを通る人、、

 あ、その零度の、

 風景のなかをまっすぐに泳いでくる人、、

 がいた、、

 だれだ、ルールの、

 あたらしい光の人、、

 私は匂いを合はせた、

 

 一体そのかわく速度にいるあなたの、

 様相を、ひとつで、確かめ得、

 だれだ、この先、、

 からだから日々が漏れてくる、

 なに伝うように、

 私は生まれたばかりだった、

 揺れた、、

 あるあたりまえの、

 おれはあたりまえの呼吸に通じて、、

 いくつもそこへ渡り、

 なに、身体を離したか、、

 どこにも潜るところが見つからない、、

 私はぽうとしてそれを見た、

 あたしは入らない、

 あなたも入らない、、

 こんなものではどうも、

 からだは離してしまおう、、

 じかに触れていた糸を手繰り、

 涼しい風のなかに出て行こうよ、、

 

 あなたはいつもそんなことを言って、

 結局何も、容れないのじゃない、

 容れる?

 そんなことは、あたしのずっと外だ、、

 どういう言語か分からない、

 ひとつひとつの粒の意味をここにひろげて、

 何かが分かることもあるのだろうか、、

 沈黙して、

 日に色を垂らしほうけた人、、

 私は、

 二人でほうけるというのはどこまでも分からない人だと思う、、

 次の瞬間には手を動かしている人だと思う、

 俺は時刻とあなたとを交互に見つめる、

 人があばれたあと、、

 私は、自分の手のひらを見つめて、

 動き出さずにはおかないものを感じ、、

 この場所で、

 あたり前に静かになっているだろうと思う・・・