<2011>「無時間の内の微笑み」

 あなたの背中が熱を持ったまま、

 一点に停止してしまったように思えた、、

 私は無時間を掛けて、その映像を見ている、、

 あたしが揺れるところ、、

 あたしが勢いになっているところで、まっすぐ、、

 は、肌だ、、

 次から次へと生まれて、

 ホウと穴がアき、声がし、、

 私はただ物事のなかの顔に接近する、、

 どうしてこうも私はいくつものことを読むことが出来るのだろう、、

 あなたは振動しているという感じでもない、、

 なにかを嘆いている風でもない、

 笑んでもいない、、

 なにだ、なにだ、、

 あなたの表情はどこに生まれ落ちているのか、、

 

 手は冷たく、分厚い、、

 私はまた見ていた、

 こんな無時間があったか、、

 はしゃぐ気持ちも、

 敬虔な気持ちも、今ここにはない、、

 たださわぐ粒子の時日、、

 語らいのなかの核、

 何が溜まり込んだ訳でもない、もののところへ、、

 あなたは見えている、、

 それに照らされて、、

 あたしは経過しないものの表情と、

 同じものをいくらか容れていたのだろうか、、

 そこには陽が舞う、

 そこには長い時日が、、

 あなた含みましたか?

 あなたは生き物の、

 内側の毛をゾワ、ゾワと持ち上げさすものがない、、

 なにもない、、

 ただ静かな光線だ、

 それも、ゆるやかに黙らされてしまう、、

 ほんの僅かな光線だという気がするのです、、

 どこから来たのですか、

 無時間の肌は、どうなっているんですか、、

 

 華やかであるのだ、、

 どうしたって、あの眼はそうなのです、、

 宇宙は内にあり、その方が近いのですから、

 そこに潜るのが先なんだ、

 と、あなたの肉声の外からは、

 そんな響きがいくつも届いていましたよ、、

 私はこの揺れを、文字盤に、、

 声帯に、、

 黙して刻んでおこうと思います、、

 いつもこの音が鳴り、

 私の耳に届くようにしようと思う、、

 ここに人が並んで、

 ふたりで入ることはできない、、

 必ずひとりなんです、、

 道はそこにしかないと思います・・・