<2000>「線のなかに、声をしよう」

 回転すると、私は声を掛けました、、

 どこからの熱だ、

 私はまっすぐに線の上へ、

 一量の身体を乗せる、、

 なに、はたいたのではない、

 ここはおそろしく、沈黙したままなのだが、、

 私は、景を見ていた、、

 はるかな先から次々にこぼれる液を、、

 深くまで、

 その呼吸が入る、、

 私は既にその細い線のなかで、じわりと、、

 熱を高めて、

 あ、ひらこうとしている、、

 

 私も回転ですよ、、

 あなたの姿は初めて知りました、、

 このプウルのなかで、

 初めて会いましたね、、

 私は、一量のあなたに会うと、、

 ものが、次々に、だまになり、

 どこから身体を言うべきか、

 分からなくなりますよ、、

 その回転時の彼方、

 私は宇宙線、、

 見えない糸の、

 確かな振り方に、無音で驚いている、、

 交わす言葉は、、

 私は、ホウ、の一語、、

 あなたは、さあ、の一語だけ、、

 これだけで振動数は、限りがなくなる、、

 私は知っている、、

 この高速時には放心しているしかないのだと、、

 ひとりで、時刻の端に立って、

 まだらなヒを楽しむ、、

 

 ねえこれはさ、

 どうして深くまで行けてしまうのだろ、、

 そんなこと考えなくていいじゃん、

 それはそうなんだけどさ、どこまでも深くまで行けるわけじゃないのだよねそれは、、

 あなたまたヒなの、、

 俺はヒではないよ、ただの振動だ、、

 でも、なにの音もしないじゃない、

 音はしてもしなくっても良いのさ、、

 だからヒだ、いやまだらな白線だ、、

 

 声を噛もう、、

 もっと、低い場所で、放心の人間は、、

 静かに響こう、、

 あたしは目前をさわぐもののなかに、、

 ひとつの液として垂れていく、、

 生まれたヒがどこか、、

 私は透明な記憶のなかに、、

 世界と隔絶された白さのなかに、、

 声をしようと思う、

 あなたが表情を変える・・・