<1992>「経年の花」

 水の印の上に立つ、、

 ハイ、それは量、、

 それは沈潜、

 それは長く打つなかで、、

 私は底に、ざらざらとした、金の、

 領域を見ていた、、

 あれ、ここを行くとき、

 どうしてあたたかさだろうか、、

 静かな印のなかにいて、

 どうしてあたたかさなのだか、、

 粒が見える、

 続々と生きてきた人の印、、

 私は指を見た、

 指は、千七百年ほどの沈黙を、持っている、、

 

 ここはあたりまえにひらいて、スジだな、、

 あ、辿る、、

 ア、このふちのところへ、、

 印されていたのだから、

 あたしは静かに辿る、、

 このふくらみ手のなかに、いちいちで入って、、

 私は染みを見た、、

 染みはたったいまの相を、

 ひとりであらわしている、、

 あなたは時間のなかに固着したかに見える、、

 水が、

 水が必要なんだな、、

 私はどこまでも領域に迫っていく、、

 なにだろう、、

 私は迫って行き、、

 ただこの振る線のなかへ入ります、、

 なにだろう、ここは華なのかな、

 自在に計算する、

 ひとつの華なのか、、

 私はひとつの呼吸を見た、、

 この領域は、

 このただなかにある呼吸はなにだろう・・・

 

 へい、

 これはただ時間と交わっていた、もの、、

 あたしをそうとして、見つめるもの、

 そのそばに肌を定める、、

 散らしていく、、

 なにだろうとずいずい迫っていく、、

 あ、

 またいだところに、姿が滑っていったんだ、、

 ア、

 私は不時間だ、

 不時間の華のなかで眠っていたんだ、、

 アあ、この跳ね返りのなかに、

 ひとり住み、、

 私は言語、、

 私は胚

 降る、降る、降る、、

 なア、ひとつの相に、、

 これだけ降ったならな、ナ・・・