<1939>「線と共に踊る人たち」

 噛み合わされたそのなかに巡り、、

 私は目をひらく、

 こんな声なとどこまでも響いて過ぎていけ、、

 私は駆ける、、

 どこというあてもない、

 私はそのにちの影に静かに参ずるだけだ、、

 ここは、静まり返っている、

 私は呼吸だけをする、

 どこへ来る、どこがこの誘いを寄越す、、

 好きなように揺れながらだが、

 私は印のなかへ手を散らす、、

 そうして音のなかに入り、

 まぎれて、

 幾分かまぶされたまま、

 また生まれてくる、、

 まもないいのち、、

 ままあることの行き来、、

 分かれる、、

 私は印になりここに彫れたぞ、、

 

 光をひらき、、

 今は肌にきこえるものを徐々に増やしていくところなのだ、

 身体、身体、

 一体この線はどこから、

 体内温度はどこから、、

 この感興はどこから、

 歩みは、

 どこから成分になり、、

 ひとのしるしを獲得していることになるのだろう、、

 

 線と共に踊る人たち

 

 あたしは糸のほどける先に、

 ひとりの命を繋ぎ合わせて、、

 今にそうして当たり前に立っていたぞ、、

 誰か声を寄越す、、

 静かにこちらへ放ってくれ、、

 あたしはまぶされるから、

 続け続け、、

 不安定なつるの先に指が当たる、、

 あたしは生まれるときの枝に、

 ひとりでついていた、、

 たらりとたれていたのだな、、

 なにだ、その粘性か、、

 私が留めている記憶の粘性のことだろうか、、

 吹いて、

 かみあわせて、、

 静かに染みて来たのだろうか、、

 

 線と共に踊る人たち

 

 私は遠方からこの揺らぎを受け、、

 静かにそのなかで生きました、、

 ああ届いたな、この声、、

 今に見えて仕方ないいくつかの物音と、、

 私は、触れていた・・・