<1935>「地球の朝の生き物」

 地球が朝になり、私は鐘を育てていた、

 私はと言えば、こんな時刻に生まれて、、

 当たり前にこの鐘を手にする、

 ぼけえと穴のアいたようなものなのだな、

 ひらたくその時間にのびているよね、

 いったい上空のバランスが失するから雨風なのかしら、、

 それともそれもバランスの中なのか、

 などという、

 馬鹿々々しいようでしかしよくは分からないことがあるのだなと思った、

 地球は朝になっており、、

 私の皮膚は回転をしておった、

 知らず知らず声を掛け、、

 尋常様の速度を持ち合わせるようになる、、

 如何にもはてで、

 あなたは呼吸する、、

 

 ずるずると滑り生まれ、

 なにだか得体の知れないという気分が、

 徐々に他人から、

 あたしの方へと移ってくるような感じがした、、

 それは運命ということを考え始めるのとおなじだったという気がしている、、

 この時刻のなかに生まれろ、、

 また生まれろ、

 なにか火を吹き出してあたしは底の方であたたまるのだからさ、

 くれろよ、、

 くれたらまた私は底の方で沈殿する、

 液体中の微粒子だと、

 それが生きていることだというのだろうか、、

 なにか小さいもの同士がうごめきあっているものであるな、

 壮大な視点からみれば、

 などという話はナンセンスではないのか、どうか、、

 私は時刻へ溜まり、

 ひとつの匂いを発し始めている、、

 たれかその表面に触れたな、

 全体に粒が上手く行き渡るように、

 かきまわしておれよ、、

 かきまわしたらまたあたたかな時刻も生まれ、、

 ここに流れてくるものとしてひとつ見えるはずだからさ、、

 当たれ当たれ、、

 

 かく響きのなかにいたずらに混じれば、、

 そこはいたずらに爆発し、

 あたしのなかで探すともなく探し、

 次々に増えていて、、

 私は匂いを嗅ぐと、

 その数も当たり前に増えてくる、、

 だらだらそこへぶらさがりなよ、

 増えるから、半分以上聞こえて、、

 なにの印と言いながらも、続いて、、

 いまにまかれている、

 いまにあつまられている、、

 原形を表示して、

 そこから揺る、、

 あたしは、その揺りをなるべく正確に辿ろうとし、、

 熱よ、熱、とひとりつぶやいていた、