<1930>「育つ火の中」

 似せた音から湧くのか、、

 今何処へ、

 私は過去無量のなかで湧くのか、、

 走る音のするまま、

 どこぞへ晴れて出ていく、、

 しかし、湿り、、

 その膨らみのなかへひとつひとつ手をのばしていく、、

 それはスロオモオ、

 それは育つ、、

 手は脈を持ちそのなかで育ち、、

 あたたかな塊は、、

 やがて火になる日を感じさせている、

 そうだね、、

 あなたはただの業火を育てているのかもしれない、、

 そこで印が付くほど、、

 なにだこの板の、

 響きがさほどにはきこえていなくとも・・・

 

 お前は油の中、

 お前はそのなか、、

 なにの気のなかに、

 ひょっとすると、私もこの時刻のなかに、含まれてきているのだろうか、

 、、

 この時刻、

 お前の時刻はその火の影響を受けている、、

 さあ、さわぎにあたりまえに乗ろう、

 この、かたります、、

 いつぞやの映像、、

 私は見かけていた残りを確かめようとした、、

 なかにはしゃがれた記憶が、

 動き、

 その渦のなかへ繋がれ、、

 はてはない、

 私はただ一量の回転、、

 一量の生まれさわぎ、

 印にあたりまえに触れました、、

 ここへ、ここへ来いと言う、、

 

 たれかの肌から、抜けて、、

 もうここからは油だ、、

 ただに流れてしれる油だ、

 私はその記憶のなかに真っすぐ立っていようとした、、

 ここはしらない所ではない、、

 ここは暴れている所ではない、

 ただどこまでも広いだけなのだ、、

 本当に、何でも、

 私が知らないものまで入っているんだから、、

 これはどうした、

 本当に、いや、、

 問うているのはよそう、、

 その代わりに私の仕事を用意しよう、、

 ここは広い、、

 香りもない、

 ただ、一途、繋がってきているだけなのだ、、

 晴れたもののそば、、

 私はあたたまり、はつ、はつ、とこぼす・・・