<1922>「熱の物事」

 ひとりで、おそろしいと声を出して、、

 冷や汗をいくつかいたのでしょう、

 わたしは進み、、

 この長さのものを含んだ、、

 

 どこから声を掛ける、ねえ、、

 いまたらたらと漏れることも、いまその来て表情へ、、

 はげしく進み、、

 わたしは駆ける・・・

 いちおうの時刻を云々するままに、駆ける、、

 よろこびでいくつも連なり、、

 そこへ、倍加する響き、

 私はこの延長にある、、

 匂いを、確かめている、

 

 ここは外れだ、、

 線がはっきりと見えて、、

 あなたはこっちへ漏ろう、漏ろうとするが、、

 そんな様子も今ここへは見えている、、

 あなたの長い声が繋がり、、

 私は大地へ、

 水が垂れる音をきいた、、

 

 幾万の人々の、

 その途方もない孤独の目を、、

 そのひとひらでさらう、、

 そのひとひらで掬う、、

 私は生きろという声をきいたわけではない、、

 ただあたりまえに、

 まっすぐにここへ出てきただけなのだ、、

 そこには花びら、

 そこにはある尋常な装い、、

 家庭的なあたりまえさ、のなかそと、、

 私は謳歌する

 私は線の上でふるえる、、

 身体などの熱溜まり、

 無限の方位、

 ゆるやかな輪の巡りに、、

 まったく肌を寄せて、

 しんごと付き合う、、

 そのしびれはどうだ、、

 

 私は過去一量をまた手に取り、、

 小さな玉を作り、結おう、結おうとするところの、、

 一切の熱、

 一切の静けさ、なのだった、、

 反射している、、

 輝きがそのトオンのなかを抜けている、、

 あれ、誰、

 あれはね、私、なかごと、、

 熱の物事、、

 無限に浮かぶ先、、

 あしおとなのよ、、

 へえ、じゃあ、、

 私もここで振動すれば、、いずれ、、

 ここと結ぶ日が来るのじゃないの、ねえ、などと、、