<1917>「原初の目」

 最初にまくらな瞬間がありますね、

 その瞬間の黒さを、

 湛えているのが、そこの、あなたの、目。

 目ではありませんか、

 私はうなずいた

 相手はただ見ていた

 同じ、原初がただに見つめあって、

 この場所へ伸びていたんです、、

 小さな塊から剥がれて、

 切片が、、

 その長い時間をくる、、

 その瞳の黒さは、

 原初から来るものなのですね、、

 

 あなたは呼吸をはたいた、、

 しかしあなたのその名残りから、

 再び浮かび、

 喉へ来て、、

 あなたは、軽い声が剥がれる、と言った、、

 現象のなかへ、

 切れ端が混ざるのだと、、

 少しく揺れてつながる、

 そこ、存在一切が、、

 小さく眠り、

 私は、密集する、、狭いところでどうも、、

 生まれてきたらしい、、

 ここには赤い色をした始まりの皮膚が落ちている、、

 私はぼうとした気に打たれる、、

 ついには泣き出してしまう、、

 あ、あなたから声が出た、

 初めて剥がれた、、

 どこかから声が出た、

 初めて剥がれた、、

 生まれて、汗をかく、、

 そのそれぞれのなかに住み、、

 ひとつの線を招ぶの、、

 緊張して、

 なんてところだろ、、ここは、

 組み込まれたかたい地面の上で、、

 剥がれた私、

 

 色の見つめにひとりで混ざり、、

 そこからさわぐひと、、

 様子がつながる、、

 ひとつのせんの先へあたりまえにつながり、

 増える、、

 どこから流れてきた、、

 道から、端へ、、

 だんだんに流れてきた、、

 あたしはひどくさわぐものの流れを否定するものではない、、

 しかし、

 あればそのように従って流れていくと考えるものでもない、、

 ああこれは激しいとひとり思うだけだ、、

 この場で熱をえがく、、

 あたしは生命の線が複数に枝分かれし、、

 あちこちで盛り上がるのを見た・・・