<1874>「液が渡る」

 その身体の先へあたりまえに掛かる、、

 よし、

 そのまま、、

 はずんで、しかし、奥の方へ、、

 あ、湿りに触れて、

 私は静かになってしまった、、

 身体ごと、ここへ来て、静かになってしまったようだ、、

 今にその声、

 今に漏れて、、

 私はその方へまったく合わせにいく、、

 どこか、あたりまえの現象と、、

 その自をつかみ合わせて、

 まったく遠いところへ動いた、、

 あれはなんだったのだろう、、

 興奮をして、それがあまりに静かだと、

 分からない、、

 あたしはまとまりがつかない、、

 静かに振られている・・・

 

 そこへ何か液を垂らし、、

 私はほうけて、

 どこか遠いところへ来た、

 なに、皮だけになり、

 骨格だけになり、、

 繊維の集まりだけになり、、

 また縒り、また縒り、、

 彼方へ立ち上がる、、

 巻き上がり生まれる、、

 生まれたらまた白い、

 白い陽の照るなかへ、あたりまえに、、

 参じ、、

 ここ一切、、

 ここの香りだけ私は膨れて、、

 きこえる声一切、、

 私は離れて、

 静かな溜まりを作る、、

 この声のなかに静かな溜まりを作り、、

 私から私のそばへ、

 上手く破裂して、、

 身体のなかに、かつてのイメイジの液が、、

 液がまともに垂れる、、

 

 あたしは生まれて、、

 まともな湿り気のなかで、

 長く生まれて、、

 しだいに柔らかに手のなかに揉み込まれる、、

 あなたみたいな手のなかに、

 次第に揉み込まれている、、

 あたしはなくなり、

 匂いも失せ、、

 静かな身体の揺れの、見えない一部分となる、、

 見えないはたらきの声となる、、

 そこで確かに揺れて、、

 あたしはさわぎ、

 剥がれ、剥がれ、剥がれたあとに、、

 静かな人の歩みがつらなる・・・