<1873>「伸長」

 今そこに隠れて、

 たれと言わずひとり静かにこもり、、

 音もまたそのなかへ、

 あたりまえに降り、、

 すくなくなり、、

 ひとの照る葉のなかへいつもより、

 多くなり、、

 ただに溢れてしまう、、

 そこから順に液がくだってしまう、、

 あたらしい道の、、

 はっきりと揺れてあるのに、、

 私は姿を合わせ、

 そのなかで、静かな音を立てている、、

 たれかいつ生まれた、、

 たれかその場所の空気を含んで、

 いつから揺れていた、、

 

 のばし、その背中に、、

 ただの水が流れ、

 あたしは、十分に、ここへひらいて、

 次の生を、静かに待っている、、

 あ、いま、種が通り抜けた、

 私は知らない、、

 きっと、なにかを感得するところのない、、

 ひとりの熱量が、、

 ひとりの身体のなかへ歩いて来る、、

 あたしはその予感が、、

 勝手にどこまでものびていくことを願った、、

 得手勝手にのび、、

 とどまって、ここに停滞し、、

 冷えてしまわないようにと願った、、

 

 あるあたりまえの約束事があり、

 それがどうしてもおかしい、

 どうしても健康な関係を生むとは思われないとき、

 あたりまえの要求を、

 あたりまえに提出してくる人、および社会と、、

 どのように付き合うべきか、

 笑って穏やかでいるか、

 順序立てて全てを説明するべきか、、

 どうか、、

 次から次へと繋いでいくのは本能ではない、

 というのは、不思議な状況だ、、

 

 身体は笑った、、

 静かな羽のなかで身体は笑い、、

 穏やかに風を起こし、、

 私は道に長い時間をかけて続いていく、、

 なにものかがその風景のなかに続いていく、、

 大きな日、、

 大きな太陽をかけて、、

 その隅で液になる人、、

 その隅で空気だけになる人、、

 奇妙な縫合を、、

 私は縦になり、

 ひとつの湿りのなかにひきこむ・・・