<1832>「面が立つ」

 わたしが隙間をうかがい、、

 そこから液の垂れて、

 いる方向を指す、、

 またあたしは手のなかに紛れて行き、

 そこにある姿を掴む、きく、、

 揺れてあるあなたの、

 存在のなかにほぐされて行き、、

 私は波を持つ、、

 水面が、立ち、

 私はその、白く打つ、波のひとつひとつに、

 うたを編み込んだ、、

 そこで一度光り、

 あとは溶けて、その先へ、

 静かに沈み、、底まで行き、声のための空洞に、

 育つ、、

 

 ただの肌に、付き、揺れて、、

 今、ここの呼吸は、

 静かに触れて、、ここに、

 器の時刻を編み出す、、

 あたしは、まっすぐに存在し、、

 ただ、ひとり、

 器の時刻のなかへ、白い声を垂らす、、

 白い声はただ底のざらりとした触感に当たり、、

 すぐに往時を作る、、

 すぐに往時の振るえとして生きてくる、、

 あれ、この香のなかに、、

 ジが混じり、

 またそのなかに、ジが混じり、、

 ただ、隙間から、漏れて来て、

 私は、その場所にいた、、

 たれかその払いのなかに紛れ、

 私が居たことを伝えられる、のではないかと、、

 思えたのだ、、

 この回転の音、ひとつの、

 器の装い、

 器の時刻のなかに、白い身体を当てて、、

 うなずく・・・

 長い誘いのなかに当たり前に入る、、

 あたらしいあなたの身が見えたのだ、

 

 静かにかわし、身体が、、

 このマのなかで軽くなり、、

 このヒのなかでただに様子をあらわして、、

 また私のなかをよぎる、、

 かたかたという音のなかをまたはだかでよぎる、

 出た、私は出ていた、、

 ここまで漏れてしまうとは気がつかないまま、

 出ていた、、

 私はそこにこぼれて口を閉じていた、、

 どこから染み、、

 どこから同じ姿なのか、、

 少し入り、、

 私が少し入ったことにより、この場所は、少し、声をあらわしやすくなったようだ、、

 面が揺らぎ、あとを長く見ていた・・・