<1739>「私は名前のなかに生まれる」

 ほとんど浮かび、音がする、、

 音から私は生まれる、

 音からあなたも、

 同じように生まれて、、

 一切が、盛り上がってきた、

 一切が、盛り上がりたい放題に、

 続き、オンジョウの上で踊る、

 

 私は、はての、

 分かりやすいところへ来て、、

 ただ、名前に触っていた、

 名前は動いて、

 もうほとんど身体の中に入ってしまう、、

 静かに名前が含まれて、

 これ以上長く触ることも出来まい、と思いながら、

 平気で、長い時間に浮かぶ、

 

 似通った道の、まなかへ、

 明らかに、豊富な一歩を言い、

 豊富な一声を合わせたら、

 私はひどく違って来た、、

 無音のはずのところにこれだけのものが生まれている、、

 生きていると知っている呼吸が増える、

 増えた呼吸に、

 増えた振舞い、、

 なに、私のなかでさわざわとするものが増えたといって、

 驚くことはない、

 ただ遠く、遠くになったと思うものが、、

 次々に跳ね、、

 私は吐き出す、私は蓄える、、

 私は一歩になる、、

 

 次々に踏んでいるもの、

 次々に踏んで、温度を持ってくるもの、

 私は香の中にいたのだし、

 それはもう、どこにもしまってはおけない、、

 なにというためらいの音もなく、

 そのまま、道に流れて、、

 前提の出来事へ、

 出来事へ生きてくる、、

 

 まだ私が零のところで、、

 私の、響きだけが生まれて、

 それは諸方で聞かれた、

 それは、諸方で、当たり前に納得された、、

 それから、私は、名前のなかに生まれて、、

 これを内側から、

 舐めるなんてことはせないです、

 ただ内側からぎゅっと手のひらで、

 おさえていた、触れていた、、

 だんだんに響きを打ち、

 だんだんに身体は、名前になり、、

 呼ばれると、、

 小さな部分も何も余されることなく、

 こちらへ来るのが分かるような、

 感覚のはしゃぎを生んで、待っているのです、、