<1738>「私は世界の存在の仕方だった」

 あたしはただ静かな肌の上に居て、

 差す方向、方向を、、

 いちいちで伝えながら、来た、

 おい、日が隠れる、

 存分に呼吸したあと、この裏側に、日は隠れる、、

 私を食らって、

 私はただ半身を静かにさらして、

 そこに寝そべる、

 日が隠れたあとの無音時に、

 どうしようもなく、、

 ありたけ流れ出していくのを、

 静かに見ること、、

 

 声が、もっと、分かりやすく先に持つ、

 方向を、

 流れ去るイメージの、

 音がただたんに溢れて、

 一切下がる、、

 私は食らわれて、

 暗がりへ、徐々に暗がりへ流れ出ていくだけだったんだ、と、、

 ひとつぶのさわぎできこえる、、

 私は関係した、

 短い時間に、当たり前に肌をくくりつけて、

 その速度でまわる、、

 おんじょう、色はもう伝い、、

 身体のただなかを伝い、、

 広げ、手を、そのなかへ掬うもの、、

 私は長くなる時間にただ夢を見ていた、

 私は世界の存在の仕方だった、

 私は独楽だった、

 静かに響きもたえて、、

 

 身体を、ここから外側へひらごう、

 どの音も生地に含もう、

 ひらごう、ひらごう、、

 全時、一切、、

 私は肌の響き方にそって歩行する、、

 流れ、流れて、、

 肌のままに向かう、

 私は感得した、、

 私は響きのまた響きのまた響きだ、、

 それは息遣いが先端を作ることである、

 揺らげば、揺らげば、ひらごう、、

 ひらいだままの肌に、

 言をつかわそう、、

 それでなくては私はどこを吹いたらいいのか分からないだろうから、、

 私は隠れているだろうから、

 隠れているから、その、

 ほつれて、なくなりかけた道で、私は、

 呼吸と出会うことになる、、

 呼吸を長く、きいていることになる、、

 その先へ滑り出し、、

 その先へ温度、浮き、

 あたしは駆けて、駆く、また駆く、また駆く・・・