<1735>「同じ響きを含む人」

 遠くの方から、身体を揃えて、

 来る、当たり前の時刻に、

 当たり前の表情で、、

 来たものをどう触れてゆきますか、

 私には、それは、明らかな長い時間を押して来たように見える、、

 

 あれ、そのまま払い、、

 そのまま透明になる、

 私には、その表情のままの、時刻が、

 当たり前に来る、、

 あなたがどこかから出て来たと問うことはしない、

 それは何も明かさない問いに思えたから、、

 そこで、泡が立ち、はじけて、、

 そっと、そのなかへ潜る、

 どうしたってあたたまってしまう、、

 

 おなじように、さわがれるなかを、

 過ごしていたら出て来たんですね、、

 私は小さく声を掛けたまま、

 その底へ、その底へ、、

 こつん、と響きを当てたきりにしていた、、

 響いたあと、

 無音の場所にしばらくとどまる、、

 それは紛れもないあなたの仕方だ、と思われた、、

 そこから次々にこぼれて来て、、

 僅かな調子をくれた、

 私は静かによりかかる、

 どうしても安心した、、

 ここに長くいる訳ではないのに、

 響きの似通い方を、、

 そこに含んでいたから、

 よく分かるのだ、、

 

 私は、ここで眠るのも同じこととなってしまう、、

 その人のなかによく混じるので、

 あれも、これも、

 よく混じって、もう区別もいらなくなるので、

 眠ることとおなじに、、

 (しかし不服そうだった)

 それは最高度であったのだが、、

 どうも、分からないままに、

 動いて来たように、受けられたかな、

 

 ものと、ものが、、

 この上もなくちょうどにならなければ、

 おい、こうすることは出来ないのだと、、

 うまく伝えることが出来ない、、

 あの不服は、

 時間のなかにどのように潜り、、

 どのようにさぐりさぐりつ来ただろう、

 その物事は当たり前のなかに、

 さりげなく浮かんで来、

 これも同じ時刻ですかと、

 僅かずつ揺れながら問い掛けてみている、、