あ、なにだか、ひとつの枝箒が、振れる、、
かつ、かつと、ゆく、そのなか、
空中に、音が放られてくる、そのなかで、、
私は、生まれる前の時間を過ごしました、
たくみに揺れる、方形の、なかで、、
私の、基調音が、そこで、生まれていました、
それに、振動する、それに、振動する、、
あ、なにだか、、膨らんで、、
まだ種なのに、もう、、油、油ばかりだ、これ、、
どう回したってこれは油だらけだよ、、
私は、動いていて、滑らかになりました、、
私は、そこから膨れて、滑らかになりましたよ、
あ、存在の方向から、、
声が、声が、、あ、いやなおと、、
不気味だな、私には声がある、
それで、どうしても、きいてしまう、、
きいてしまうところがあり、仰天しました、、
私は旅路であり、、
ざわざわと、増えていくそれらの、声のなかに、、
小さな反響が、、
どれだけを目にして、どれだけを、紋の形へ、する?
と、静かにきいている姿が、ここへ映ります、、
どのようにしましょう?
小さな、その誕生を、どのように?
私は、そこで振動しているうち、、私の歩幅が、定まってゆくのを見ました、、
なにだ、なにだ、、? この人は生まれている!
そうです、その、揺るぎのなかにこの人は、生まれていました、、
いくらか、新しい形、
でも、よく見留められている形なので、安心しました、、
それでこそ、枝箒のなかに、
姿、形はおさまっていくというものです、、
あ、なんだろうな、、どうもそのまっかななかに、、
声というものは、まっかななかに、あるものですね、
それで、それだけまっかなのに、うたうというのは、どういうことだろう、、
うたいをせんとからまわりせずとも、すらりと出やるのは、どういった訳だと思いますか?
枝箒の手を止めて、じっと考えてしまいましたよ、
そこは、いくつもの道が通り、、
私には、なにだか、、
どうにも材料の豊富さと、、
どうしたらいいものかねえこれらはさ、途方にくれるというものじゃないかい? という気分がある、、
ごつい、燃料じゃないけどさ、、
たばたば、たばたば、、ふちやそこに当たるのだよ、
それを、いくつも見る、静かに見ているのだと思うよ、、
ふいにかかるきざし、、
ふいにまといかかるものざまのきざしを、、
ふい、と、静かに掴む手の、
自然に、、
私は、私で、長いこと見ているようだよ、、