<1665>「名前」

 私は名前を呼ばれていた、、

 ひとつ、その皮のなかへはいっていく、

 私は、呼ばれて、、

 そのささいな、方面のなかへ、紛れる、、

 しばらく、私は呼ばれない人になり、

 無言で、過ごすのです、、

 無言で、呼ばわれない姿でいると、、

 静かな、風のなかへ、興げに、興などなさそうに、立つのでした、、

 私は、静かに 名前を呼ばれていた、という記憶を、

 持っているところの、ものではない、、

 いつのときにしたって、、

 そこには、持ち上げる熱が、含まれていました、、

 だから、そのままに持ち上げられて、、

 全てに、境に、連なっていくとする、、

 ひとつずつの騒ぎが、粒と粒の中が、なんだ、こうして、合わさって来たのです、、

 だから、腹腔から、私は、持ち上がって、声を返した、、

 はい、何ですか、

 本当は、何ですか、ということも、ないのだけれど、、

 持ち上がって、そのさまざまな、熱に巻かれてしまえば、

 そうとするより、ほかないのじゃないですか、、

 私は、おじいさんの、、む、と思案する顔の、中にいる、、

 握られた手の、汗のなかで騒ぐ、、

 そこからいくつもの熱が巻き上がることを感じ取り、、

 なにか、浮いて、構えをする、、

 のを見た、生まれた、、

 あ、生まれた、、

 ああ、名前を呼ぶ、、名前を、私は泡になる、