<1579>「いくつかの呼吸が」

 畳み込まれてきたいくつもの装いが、

 今ここにあって、

 私はなにがなくも手を入れてみたりもするのですが、、

 それはぽかんと、

 いくついくつもの先へ打つのでした、、

 その身体が遠く、

 どこまでもどこまでもあれるのを見ていましたから、、

 私は尋常に声を掛けていました、、

 声を掛けているものがそちこちに届くには違いない、、

 

 身を、見つめて、、

 あれるどこからどこへもそいつがずいとずいと繋がってきていて、、

 はたはたと音を立て始めたのさ、、

 私はとんと無表情の、

 美観を受け容れるときにも、、

 その表情の波のひとつひとつにはあらわさないけれども、、

 どうですかこのありかたは、

 とひとつ張り付けるようにしてくれているのが分かるから、、

 いくついくつも呼吸が送られてくるところに、

 映る映る、、

 あたしはそのさまのなかに全く入り込んで、、

 揺れていた、、

 一層華やかになるところでも当たり前になって、揺れていた、、

 たれがこの惑いを映したのか、

 あけらかんと、ただ動じることなくそこにあるもの、

 へ、いつでも肌を付けて、

 それを徐々に徐々に呼吸していればそのようなものたち、

 が、当たり前に入って来、、

 動かす、、

 その通りに身が沿っていって、、

 心性の抵抗もなくなっていくに違いない、、

 あたしの外の、、

 なに、あたしは特に何か考えられるとも言わないが、、

 現象の中、、

 心性が、外れよう外れようと試みても、

 引っかかりが続くものへは、

 いくつかの呼吸が当たって、溢れ続くのかもしれない、、

 

 あれは身の過ぎ、、

 あたしをそのように組み立てる、、

 一所に、力が込もらないよう、いや、一所だけではない、あらゆるところに、力が盛り上がっていかないように、、

 上手く糸に身体を掛け、

 上手く吊られている必要がある、、

 不意のあばれ調子、

 不意の乱れ踊りにも、、

 当たり前に対して事は事で運ばれていく、、

 組み立てる手の音も軽やかに、

 組み立てるのに送られる息も速やかに、、

 放たれてく放たれてく、

 あたしはもっと軽々としようとして踊り、、

 心性を動きのひとつひとつに混ぜていった、

 そうして微、そうして微、あらわれ、

 どこまでもどこまでも流れ、

 行き、走り、、

 身体の中の広さ、ひとつひとつだとは思われないものの、、