<1432>「影が目の端に光り」

 透明だ。呼吸が影の中を行き、満ちながら、おい、おい、とひとつ、この場へ滑り込んでくるのをひとりでに見るようだ、、

 見るような行きを、、

 ひとりで感じているのを、

 おう、そうやってひとつに生きていた、

 どうだか、呼吸だか、なにだか、身のところまで吹いていきながら、、どうなのだろうか、おうと、、

 言う、、

 

 このまま身がとけて、徐々に透過せなくなってくるのを、、

 重たい身の動きが、、

 ひとりでに肌が次々に底へぶつかるのを、、

 未だに感得したまま、、

 そこからどうしたってだら、だら、

 ・・・、

 

 あたしへ、、方向へ、、

 いちいちが軽く出来上がってしまい、、

 もう、、まったくそこへ、、

 重さを記憶だけへ残して、、

 ただ、はた、はた、

 ひら、

 ひらと、、もう、一歩も、二歩もなく、、

 ただはら、そのまま、、

 諸々が消え、、

 とけてなくなった記憶だけを残して、、

 ここから、、順にはたと回転する、

 おい、おう、おう、、

 どうやら、どこへ、

 

 そこへ小さな、、

 なにとあらはされるまもない影が、、

 瞬間へ細かく映り、、

 それがほう、ほうとよぎったことを、、

 ただ端に感じて来る、、

 それが僅かな動きを立てて、、

 ここへ流れてきたことによって、、

 重さも、なにもなくなって、、

 ひとつひとつの行き来が徐々に変わることを、、

 ひそかに知る、、

 まともにはらはらとはせないままで、

 ここへ、、身体の向きの、

 その香が移る、、

 

 移ったままの身かなにかが振れて動いてくるのを、、

 もう軽々と去った後には、、

 知らない、、

 その先へ道がもりあがるようにして続いていたとしても、、

 歩いていたことを、もう知らない、、

 そのような影が目の端にぼうと光り、、

 ぼうとしたままで、

 知らない、、

 なにがここへ振れてこのようにだだらだ、だ、と とけたものから、

 あらわれたのだか、なにだか、、

 気がついていないところに、、

 ひとつの細い糸がついて、、またそこから同じように溢れる、、