<1380>「まったく零であること」

 剥離したものが、同じ地面に、

 同じ速度で、

 同じ言葉を持って、、

 私はどこかに在ったのか、会ったとすればどこから

 枯れている葉、、

 枯れている音を、、

 踏み、踏んで、、踏み抜いて、

 何が変化したんでしょう、、

 

 私はこの葉のあいだから生まれ出て、

 自分がまったく零であることを言いたいんです、

 そうして、風を見て、そこから、

 長い時間、

 駆けていたこと、、

 私はあなたのことが記憶のなかにまったく見当たらないと、言えるだけの身体を作りあげようとしている、、

 そして、離れようとすればするだけ絡まりがついてくる性質を知って、真正面から、踏み抜こうとしている、

 枯れている葉を、、

 

 私は葉脈を、

 果てしのない起伏を、、

 巡回する私を、日を、、

 何度となく眺めているようで、

 生きている、

 知らない身体が、、

 私は過ぎる、

 平行に、

 平行に過ぎていく、

 風を、起伏を、、

 あなたが身体だと思っているものを、

 私は未生の目から眺め返す、、

 散じる、

 最初期の眩しさが、

 この薄曇りを予期して、、

 まったく事の初めから音を出さない、

 出してもそれが僅かにしか感じられないようにすること、、

 

 力が、

 まったく働きの集中するところが、、

 私は自分の零を主張するのではない、

 身体が、、

 少しく最初期の眩しさに負っているということ、、

 言動の部分々々に不愉快な違和を感ずるということ、、

 

 果たして、、私は葉の筋を読み、そのまま垂れていく、、

 爆発の無数であることを緩慢な目で捉えながら、、

 方向が鈍麻する、

 あたしがひとつの矢のような性質を帯びてゆくことを拒否し、

 しりぞけ、、

 液体がだらけてゆくこと、、

 歩みに遅さが加わり続けるのを、

 緩慢な目で眺めながら、、

 未生の日に、、

 私は怒り切っていたはずで、、

 その断片が、

 小さく諸相を撫ぜること、、

 風を少し嫌いだと思う、、

 曙光から、冷たい枯れ葉に手を当て続け、

 それが道を譲る、 空白に変化する、