<1376>「白昼の、水の中にすむあなた」

 しばらくして、 言葉にも似合わず、 来ていた、

 すみやかに来ていた、

 なにか、訪ねてくるのを、、ひとりで知っていて、、

 目が覚めるのと、、

 先に立って、、

 いつも先端に向けてふるえが打ち、

 何度か待っていた、

 言葉に似合わないものが、 今となっては、来ていた、、

 

 私は声を掛ける、

 その形が、

 あっという間に流れ、 見えなくなった空気になって、、

 、、水が垂れている、

 慎重に、露のなかを来た、、

 そうした行き来に、応える声をした、、

 嬉しそうに、、

 いられないようで、

 ただあまり直に触れてはいられないようで、

 

 おもてを、

 しかし露を見せて、、

 身体が立っているのを、、

 またただなかの眼で、 訳も分からずに見ている、、

 跳ねなく、

 感興のおもてから、、 ひとつのいきで沈んで、、

 ・・・、・・・

 少し、 互いの名前のなかに、いて、

 空白で、 言葉を見えなくさせている、

 

 ああ、そう、それで、あたしが来ていた、

 とても長い時間に、訳も分からず、

 辺に、

 縁に、かかわりを、

 小さな、風を僅かに通すほどの穴しか要らない、、

 そんなにして、

 めまぐるしく、寄ってくる、

 通る隙間もないほどに、

 小さな、 かかわりが途絶えて、

 

 私がむやみに集まろうとしているのを、

 かげのほうで、

 知らないほうで、、

 位置を言わないで、

 動作の音もなく、静かに身振りでみせる、

 はあ、そうか、

 私が、今少し、身体をなくそうとして、

 いくつも線を、、

 空間を、 空白の部分を、いくつもの線で引っ張ってきているのを、、

 あなたはそのようにして指しているなあ、

 なんとも、うんとも、

 

 身体のいちいちが、どうも、線にそぐわず、

 水の、底の底の方が上手く、私の目によってはつかまえられないけれども、

 そこに、たくましさを差し込もうと考えるようなことは、なるべくなら、ない方が、いいんでないかなあ、

 決着をつけるような腕は、

 淀みに上手く浮かばないようなものはな、

 

 水を、 しかし泳がされているのか、

 自然に剥がれるところへ、

 顔は、 向かないけれども、、

 気づかないけれども、

 いいか、

 いいだろうか、、

 形しか、 ここで、 しか、と言い出すこと、

 形を、私は通して、なにほどかが分かるようでね、

 いいだろうか、、

 

 しばらく水の中へ、

 しばらくかえっているのを、私は、 玄関にもたれかかって、、

 まったく別のことと一緒にして、見ていた、、

 あなたの、また別の道筋のなかにどうでもこうでもないことが立ち上がるのと、それはまた一緒に、なにやら、ぼんやり見ていた、

 ねえそう、、

 まったく白昼のなかで眠って過ごしていた時節のなかに、どおどおと音を立てて会っていた人ら、、

 快活さのなかに囲まれて安心して眠っていた時節を、、

 この水が垂れて、にじんでいるなかへ、 見留めるのね、

 ねえそう、

 落ち着いて、 当たり前だと考えもせないぐらいに当たり前のなかを、いると思っていると、

 執心の音が、

 どこかに とどまっていたんだ、、

 それを聴いたね、